【LPIC 201】キャパシティプランニング①

LPIC

LPICレベル2 201試験のキャパシティプランニングで登場するコマンド等をまとめています。

キャパシティプランニングとは、コンピュータのCPUやメモリ、ディスク容量等のシステムリソースが将来的にも不足しないようにするための設計方法です。

topコマンド

リソースの使用状況やプロセスの実行状態などを継続的に監視できます。コンピュータの動作が遅い時などに、どのプロセスが多くリソースを使用しているかといったことを確認するときに使用することもあります。

書式

top [オプション]

オプション内容
-b対話モードではなくバッチモードで実行
-d 秒表示を更新する間隔を指定
-n 回指定した回数だけ更新すると自動的に終了
-u ユーザー指定したUID (もしくはユーザー名)のプロセスのみ監視        
-p PID指定したPIDのプロセスのみ監視

以下はブラウザでLinuxのコマンドが実行できる「JSLinux」で実行した結果です。topコマンドの実行中は、キー操作で動作を切り替えることも可能です。

topで表示される項目は以下があります。

項目内容
PIDプロセスID
PPID親プロセスID
USERユーザー名
RUSER実ユーザー名
UIDUID
GROUPグループ名
PR実行優先度
NInice値
VIRT使用中の仮想メモリ(KB)
RES使用中の実メモリ(KB)
SHR共有メモリサイズ(KB)
Sプロセスの状態
TTY制御端末名
%CPUCPUの使用率(%)
%MEM物理メモリの使用率(%)
TIME+プロセスが開始してから使用したCPU時間の総計
COMMAND実行コマンド

vmstatコマンド

メモリの詳細な情報を監視することができるコマンドです。topコマンドではメモリのスワップサイズなどの細かい情報は確認できないため、メモリについて確認したい時はvmstatコマンドを使用します。

書式

vmstat [表示間隔(秒)][回数]

iostatコマンド

CPUの使用率とI/Oデバイスの使用状況を確認することができます。使用するには、sysstatパッケージをインストールする必要があります。

書式

iostat [オプション][表示間隔(秒)][回数]

主なオプション

オプション内容
-cCPU使用率のみを出力
-dI/Oデバイス情報のみを出力
-kブロック単位ではなく、KB単位で表示
-t時間を表示

iotopコマンド

I/O情報をtopコマンドのように表示することができるコマンドです。

sarコマンド

CPU・メモリなどのパフォーマンスに関わる様々なリソースの情報を得ることができるコマンドです。sysstatパッケージに含まれており、sadcコマンドでデータが収集され、sarコマンドなど収集したデータを表示させます。

sadcコマンドはsarコマンドのバックエンドで動作するコマンドであり、sysstatサービスが有効になっていると、sadcによるログが/var/log/saディレクトリ以下の「saXX」ファイルに格納されます。(XXは日付を表す数値)このログを確認するのにsarコマンドが使用されます。

書式

sar オプション [-s 開始時刻] [-e 終了時刻] [-f ファイル名] [表示間隔 [回数]]

主なオプション

オプション内容
-Aすべての項目を表示
-bディスクの入出力と転送レート情報を表示
-cプロセスの生成回数を表示
-f ファイル名ログファイルを指定(/var/log/sa/saXX)
-n DEVネットワーク関連の情報を表示
-n EDEVネットワーク関連のエラー情報を表示
-rメモリとスワップ関連の情報を表示
-uCPU関連の情報を表示
-P id/ALLCPUごとの情報を表示
-Rメモリの統計情報を表示
-Wスワップの情報を表示

sadfコマンド

sadcコマンドによるログを、タブ区切りテキストやXML形式で出力することができるコマンドです。

書式

sadf [対象ファイルのパス] [オプション] — [sarコマンドのオプション]

主なオプション

オプション内容
-jJSON形式で出力
-xXML形式で出力
-tローカル日時で表示
この後のオプションはsarコマンドに渡す

wコマンド

現在ログインしているユーザーと各ユーザーのプロセス情報を表示することができるコマンドです。

書式

w [オプション] [ユーザー名]

オプション内容
-hヘッダを表示しない
-sログイン時刻、JCPU、PCPUを表示しない

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