ITインフラエンジニア未経験でも知っておきたいツール、用語

その他

私は元々IT業界の営業を経験してきましたが、エンジニアに転職してから初めてしったツールや用語がいくつもあります。

その中でも、未経験者でも知っておくとよいと思ったものをいくつかピックアップしましたのでご紹介します。

ツール

サクラエディタ

Sakura Editor
Japanese text editor for MS Windows

サクラエディタはテキストを入力するためのツールです。

特段ITエンジニア界隈で使われているということではないと思うのと、他にもテキストエディタは多数あるため必ずサクラエディタが使われているということはないと思いますが、比較的よく使われている無料ツールだと思います。

エンジニアに転職したてのころは、Windowsのメモ帳などもあるのになぜわざわざテキストエディタを使うのかと思っていましたが、今ではテキストを入力する際は必須のツールになっています。

以下が私が使用していて便利だと感じているポイントです。

  • 行番号が表示されているため、ログなどのデータがどれくらいあるのか分かりやすく視認性もよい
  • 文字を選択すると、選択した箇所の文字が何文字あるかが表示されるため、文字数を確認したいときに便利
  • 文字の検索をかけると、該当する箇所全てが色付けされるため分かりやすい
  • 機器の作業時に手順書として利用する際、Excelなどに比べてコピーがしやすい(Excelだと余計な箇所を選択してしまったり等、作業スピードが遅くなることがある)

 

WinMerge

WinMerge - You will see the difference…
WinMerge は、オープンソースの Windows 用比較・マージツールです。WinMerge は、フォルダとファイル両方が比較でき、理解しやすく扱いやすいテキスト形式で差異をビジュアルに表現します。

WinMergeは、ファイルの差分をチェックするツールです。
設定作業を実施した後には必ず、作業前の設定と作業後の設定を比較し、想定通り設定出来ているかを確認します。その際にWinMergeを使用すると、どの部分に差分があるのかが一目瞭然になるためとても便利なツールです。


また、テキストファイルだけでなくExcelファイルなども比較することができます。

 

WinSCP

WinSCPとは :: WinSCP
WinSCP is a free file manager for Windows supporting FTP, SFTP, S3 and WebDAV.

WinSCPは、GUIに対応したファイル転送ツールです。
Linuxサーバ同士や、自分のPCからLinuxサーバにファイルを転送したい場合などに、GUIで直感的に操作ができるため楽に実施できます。

WinSCPからサーバ内にディレクトリやファイルを作成することも可能です。

 

TeraTerm

https://ja.osdn.net/projects/ttssh2/releases

TeraTermは、サーバやネットワーク機器に「telnet」や「SSH」でリモート接続する際によく使用されるツールです。機器に直接コンソール接続する際にも使われます。

サーバやネットワーク機器は、設定変更をするためには機器にログインする必要がありますが、機器が設定されているのはデータセンターや顧客拠点です。
作業の度に現地へ行ってコンソール接続して、というわけにはいかないので、通常リモート接続ができるように設計されています。

その際「telnet」や「SSH」といったプロトコルを使用して接続をするのですが、そこで使用されるツールがTeraTermです。基本的に接続したい機器と同じネットワークにある踏み台端末(サーバ)にTeraTermから接続をして、そこからさらにtelnet/SSH接続をします。(直接グローバルIPアドレスを指定して接続する場合もあります)

なお、当然機器ごとにID/PWが異なり、秘密鍵を使用して接続するパターンもあったりと接続には手間がかかるのですが、TeraTermマクロというプログラムを作成して機器ログイン時の手間を簡略化させることも可能です。

 

コマンドプロンプト

コマンドプロンプトはITエンジニアでなくても知っているツールかもしれませんが、コマンドラインでコンピュータを動かすためのWindowsのツールです。Macだと「ターミナル」というツールがコマンドプロンプトに相当します。

私がよく使用したこととしては、NW機器の検証を行う際に自身の端末からpingを実行したりしていました。

自分のPCのIPアドレス等の情報を調べる際にも使うので、どんなことができるかは知っておいたほうがよいツールだと思います。

 

自身のPCへの固定IPアドレス設定方法(Windows)

ツールではありませんが、自分のPCに固定IPアドレスを設定する方法を知っておくといいかも知れません。

設定が必要な場面としては、サーバやネットワーク機器の疎通確認をする際に自分のPCを利用することがあります。そのために以下の手順で自分のPCに任意のIPアドレスを設定します。

「コントロールパネル」>「ネットワークとインターネット」>「ネットワークと共有センター」>「アダプターの設定の変更」> 設定したいLANインターフェースを右クリックし「プロパティ」>「インターネットプロトコルバージョン4」の「プロパティ」>「次のIPアドレスを使う」を選択 

必要に応じてデフォルトゲートウェイも設定します。

ちなみに、Windows Defenderが有効になっているとpingが飛ばないため無効にする必要があります。また、固定IPアドレスを設定したまま車内LANに接続すると、DHCPでアドレスが振られず車内通信が出来なくなりますので、固定IPアドレスの設定が不要になったら設定を戻してください。

 

用語

輻輳

渋滞や混雑といった意味の輻輳という用語は、インターネット回線の利用者が多いことで通信遅延が発生した際などに使用されます。

IT業界以外でも使われる用語ではありますが、とりわけ通信の世界で使われることが多いようです。

私はITインフラエンジニアに転職してから初めて聞いた用語だったのですが、問い合わせに対してオペレータが対応できない状況などにも使われていました。こういったしれっと日常的に使われる用語はあまり丁寧に教えてくれる人はいないと思うので、知っておくとスムーズにコミュニケーションが取れると思います。

 

ベストエフォート

ベストエフォートは日本語訳をすると「最大限努力する」という意味ですが、通信の分野では通信回線の速度について説明するときに登場します。

インターネット回線には「ベストエフォート型」と「帯域保証型」といった種類があるのですが、例えば1Gbpsのベストエフォート型といったサービスの場合、理論値としては最大1Gbpsまで出るけど保証はされず、出るのは最大限努力した速度だよ、という意味になります。

私はインターネット回線でのベストエフォートの意味は知っていたのですが、エンジニアになってからは例えば何か仕事を振られた際の対応で「最大限努力すす」という意味でも普通に使われていて驚きました。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

もちろん今回ピックアップした以外にもよく使われるツールや用語は星の数ほどあるのですが、未経験でITインフラエンジニアに就職した場合、技術だけでなく実際に使用されているツールなどの存在も知っておくと早く仕事が覚えられるようになると思います。

ぜひ実際にインストールをして使ってみて下さい!

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